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学会長からのメッセージ

 支援工学理学療法学会は、義肢装具、福祉用具や住宅改修、治療機器、先端技術を活用した支援、これらの支給制度、街づくり等について、臨床および基礎的研究により、対象者のQOL向上に寄与することを目的としています。これらの分野は、対象者に適切な環境を支援する技術をもとにしていますが、対象者の疾患や病期を限定しない広い範囲を対象とし、また工学分野などとの学際的な色合いが強いという特性があります。このため、とっつきにくく、かつ専門的な知識や経験を積みにくいという性質をもつとも言えます。

 さて、第12回目となる今回の学術大会は、上記のような特性をもつ支援工学会が対象とする分野について、最新の知見を共有、蓄積、発展させる場にしたいと考えています。本分野にかかわる機会の少ない理学療法士が、基礎的な内容を学ぶことができ、経験ある理学療法士は、一層知見を深める場になることを意識して、準備をすすめています。

講演については、各分野の第一線でご活躍されている講師の先生をお招きし、なるべく平易に、ご専門の分野の現状と課題、今後の方向性などについてご紹介いただく予定です。演題発表については、事例を共有し積み上げていくことの大切さを感じているところであり、研究報告はもちろん、事例報告も積極的に応募していただきたいと考えています。また、これらの一般演題発表に加えて、テーマを絞った指定演題のカテゴリをいくつか用意して、多くの理学療法士が悩みながら対応している分野にスポットをあてて、知見の共有や蓄積を図りたいと考えています。

 対面での学会が増えてはいますが、第12回学会は、上記の主旨に沿って遠方からでも参加しやすいよう、あえてWeb学会と致しました。支援工学分野のご経験が少ない方にはぜひ講演を聴講していただきたいと考えていますし、中堅からベテランの方には、ぜひ演題発表をお願いしたいと考えています。このほか、Web展示にはなりますが、企業展示の時間も用意する予定です。

ご参加いただいた方が、少しでも“環境支援の力がついた”と思える学会になるように準備を進めてまいります。では、準備委員一同、ご参加をお待ちしております。

                           第12回日本支援工学理学療法学会学術大会

学術大会長 田治秀彦

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